※この記事は6分で読めます
※質問コメントいただけたら嬉しいです。
今回はインタビュー記事です。
インタビュー相手は先日静岡で行われた全国高校新人将棋大会で優勝した石井君です。私も一応高校大会は優勝したことがあるので、私の場合と比較しながら書き進めていきます!
高校新人大会トーナメント表↑
目次
将棋歴2年での全国優勝
石井君が本格的に将棋を始めたのは、なんと中学3年の3学期からです。(駒の動きは知っていた)
つまりたった2年で日本一になったわけです!(すごい)
自分の高校時代(7,8年前)は優勝する人は小学生の頃から知っているような人たちがほとんどだったので衝撃的でした。
自分自身も中学生から始めた人に負ける感じはしなかったです。それだけに2年で優勝するのは驚きでした。
石井君の勉強法
そんな彼がどんな勉強をしたいたかを知りたいと思い。話を聞かせてくださいとお願いすると快く受けてくれました。
以下私と石井君のやりとり
※わかりやすくするために一部加筆修正しています。
(1)メインは定跡の勉強
私) 普段の勉強法について教えてください
石)最初の頃は四間飛車を指しこなす本を読み込んでいました。定跡
書を読むことが一番大事だと思っています。
メモ:私も最初の勉強は四間飛車を指しこなす本でした。四間飛車の手順の綺麗さ
に感激した覚えがあります。今でも読まれているのですね。
(2)ネット対局より人との対局
私) 定跡書を読み込む事から始めたんですね!対局はやっぱりネット
中心でしたか?
石)最初はネット中心でしたが、人と向き合って指した方が強くなる
と高校1年の中盤に気づき、その頃から将棋連盟の支部に通った
り友人と指すようになりました。
私) ネットよりもリアルな場での対局を重視したのはなぜですか?
石) ①大会で平常心で対局できるための訓練としてという意味と②丁寧
に考える訓練という意味の2つです。どうしてもネット対局は手
軽さゆえに読みが雑になってしまう気がしたので。
メモ→画面に向かって真面目に対局するのは結構大変です。例えば私は動画制作の
際にPCに向かって話かけたりすることがありますが、ずっとやってると結構
辛いです。自分は何をやっているんだろう?という気分になってきます。結
構対面で考えるのは大事な要素な気がします。
(3)将棋の勉強を続けるコツ
私) 将棋の勉強は単調な作業も多いですが、続けてこれた理由はなんですか?
石)友達に負けたくなかったのと、定跡の素晴らしさに感動したから。
私)確かに負けたくない相手が居るのは大事ですよね。
メモ:確かに私もいつの時期も負けたくない相手がいました。逆にそういう人がい
ない時期の成績は低迷していました。将棋飽きることも結構あるので、適度
にライバルを設定したりしてモチベーションが保てる仕掛けを作っていくの
は大事だと思います。
メタな観点から捉える
少し大きな視点から今回のインタビューについて捉えて見ます。
(1)やはり10代半ばが一番の成長期
やはり10代半ばあたりが、将棋の実力が一気に伸びる時期な気がします。下の図はチェスの若手プロの強さと年齢の関係を示したグラフです。やはり13歳から18歳あたりに上昇カーブを描き18歳以降は緩やかになります。
私自身も15歳〜17歳あたりで一番棋力が伸びたという実感があります。つまりこの時期に集中的に訓練をすれば多少始めるのが遅くて多少のビハインドはもひっくり返せる可能性があるということです。
(2)大会に勝つには身体性や感情の制御が必須
これは自戒も込めてですが、技術だけを極めても大会では勝てないです。なぜなら将棋の手は感情や情動や相手の仕草などにかなり影響されるからです。下の図は将棋の思考法を可視化したものです。
言葉にすると当たり前なんですが、どうしてもネット将棋や将棋ソフトの研究がメインになると、感情や相手の仕草=(身体性)などが存在しない前提で将棋を考えがちになります。対面での対局を取り入れるというのは大事なんだと思いました。
まとめ
ここ2、3年は将棋ソフトの研究に注力しすぎた反省があり、様々な勉強法を並立するようになりました。今回の石井君の話を聞いて、勝つためには総合力が必要だと実感しました。
いつか対局できる日を楽しみにしています。
この記事へのコメントはありません。